株主優待が届くたびに、今後もホールドすべきかどうかをチェックしていきます。
今回は航空会社としても株主優待でも有名な全日空。その持株会社の「ANAホールディングス」です。
うちに株主優待が届いたのは11月第3週でした。
株主優待の内容
権利確定月は3月末日・9月末日の年2回です。今回は9月末日分です。
①ANA国内線搭乗優待券
ANA国内線の片道1区間が「株主優待割引運賃」で利用できます。
販売座席数に限りはありますが、予約後も変更できますし金額も安いので、よく飛行機を使う人にとっては重宝されると思います。
保有株数に応じて、下記の通りの枚数が半期に1度もらえます。
100株以上 1枚
200株以上 2枚
300株以上 3枚
400株以上 4枚で400株超過分200株毎に1枚追加
1,000株以上 7枚で1,000株超過分400株毎に1枚追加
100,000株以上 254枚で10万株超過分800株毎に1枚追加
有効期間は3月末日分が6月1日~翌年5月31日、9月末日分が12月1日~翌年11月30日です。
新型コロナの状況を考慮して、JALは有効期限を延長していましたが、ANAは変更しないようです。
優待券枚数の比率が良い保有数は100~400株です。
②ANAグループ各社・提携ホテル優待券
100株以上で1冊もらえます。
ANA系ホテルの宿泊やレストラン、パッケージツアー、空港内売店で割引を受けられます。
ただ、空港内売店などはANAカードで割引も受けられますし、あまり使う機会はないと思います。
③株主専用サイト
100株以上保有で、ANA機体工場見学会(抽選)や、ANA株主カレンダーの申し込みなどができる専用サイトを使用できます。
ANA機体工場見学会は新型コロナの影響で、一時休止しているようです。
過去にはカレンダーが強制的に送られていましたが、いつしか希望者だけになっていました。
現在の株価・利回り
2,532円(2020年11月20日終値) 単元株数100株
配当金0円 利回り0.00%
配当金0円+優待30円 利回り1.18%
※優待は100株で年2枚(1,500円×2枚)換算。
前回(2020年5月12日終値)との株価比較 +176円(値上がり率+7.47%)
新型コロナの影響が大きく20年3月期は無配となり、株価も低いまま。21年3月期の期末配当も無配となるようです。
某オークションサイトでの優待券の取引価格も、どんどん下がって最近は1,500円程度です。
直近の決算内容
ANAの連結決算の数字を確認します。
毎度ですが、売上高(営業利益)、自己資本比率、ROEくらいは確認しています。
もちろん連結でみていきます。
売上高(営業利益)
2020年3月期 1,974,216百万円(60,806百万円)
2019年3月期 2,058,312百万円(165,019百万円)
2018年3月期 1,971,799百万円(164,516百万円)
巨大企業ですが、19年3月期まで売上はしっかり伸ばしていました。
しかし、新型コロナの影響で20年1~3月の第4四半期は純損失で過去最悪の数字。
通期ではかろうじて利益を出しましたが、厳しい数字となっています。
今期の第2四半期累計の売上は前年同期比▲72%の2,918億円、純損益は1,884億円の損失という恐ろしい業績でした。
特に国際旅客収入は壊滅的で前年同期比▲94.2%減、国内旅客収入は前年同期比▲78.6%減で大きな減収となりました。
21年3月期の業績予測では、5,100億円の純損失となるようです。
自己資本比率
2020年3月期 41.4%
2019年3月期 40.9%
2018年3月期 38.6%
20年3月期にはギリギリ純利益を出して、数字的にはアップしていましたが、有利子負債の増加など今期の中間決算時には32.3%になっています。
21年3月期までギリギリ持ち堪えられると思いますが、21年4月以降も新型コロナの終息が見えなければ厳しい状況になるかもしれません。
株主資本利益率(ROE)
2020年3月期 2.56%
2019年3月期 10.61%
2018年3月期 15.08%
19年3月期の数字をみれば日本の企業としては十分です。
21年3月期は大きな純損失を見込んでいますので悲惨な数字になると思います。
今後もホールドするべきか
ホールドして約10年、今まで安定した配当と株主優待を提供してくれましたが、新型コロナの影響で非常に厳しい状況です。
新型コロナが完全に終息すれば、私は人の流れは戻ると考えていますが、来年の中旬以降までは戻らないと思います。
倒産はしなくとも業績の見通しも厳しく、大きなリターンは見込めないと思い、ホールドしていた一部はすでに売却しました。
ただ、いつかは復活すると思いますので、保有数を減らして今後もホールドしたいと思います!
※あくまでも個人の備忘録として掲載していますので、投資する場合は自己責任でお願いします。